
- 「社員のモチベーションが上がらない...」
- 「部下がやる気を出してくれない...」
- 「離職率が上がってきている...」
このように悩んでいる方はいませんか?
モチベーションが下がる原因を理解して対策を取ることがベストですが、モチベーションを上げるには「欲求を満たす」ことです。人間には欲求を満たすための階層があります。
今回の記事をお読みいただくと、モチベーションを上げる方法や効率的に人間の欲求を満たすことでモチベーション向上につながるということが理解できます。
モチベーションとは?

モチベーションとは、「やる気」「意欲」「動機付け」などの表現で用いられます。人がなにか物事に対して、アクションをとるための要因となるものを指します。
ビジネスにおいてモチベーションという言葉を用いる場合は、会社内での業務に対しての意欲を指すことが多いです。
仕事だけではなく、学生が学業に対しての取り組み意欲や顧客に対して商品の購買への動機付け、スポーツ選手のやる気向上の際にも用いられます。
さまざまな場面で用いられますが、なにか目標とするものを決め、それに向けて行動や集中力を発揮するための原動力となるものとイメージするといいでしょう。
2種類のモチベーション
モチベーションは、2種類に分類されます。モチベーションが生まれる源泉がそれぞれ異なりますので解説していきます。
→自分の奥底から湧き上がる「やりたいから」という自然と湧き上がるやる気のこと。
■外発的動機付け
→「報酬重視」「生活のため」「お金のため」といった目的意識からくるやる気のこと。
上記のように、内発的動機付けは「やりたいからやる!」というような物事に対して強い興味や関心、探究心のことをいいます。
例えば、スポーツや趣味など没頭する人は、外部から強要されることなく自ら進んで物事に取り組みます。金銭や報酬、見返りなどを考えずに一生懸命に取り組む意欲のことです。
外発的動機付けは、「お金が欲しい」「罰を受けたくない」など外部からの評価や強制といった要因からくるものをさします。
従業員や組織内では、特にこの外発的動機付けが多い傾向があり効果は一時的なもので、人格的に成長を遂げないといわれています。
しかし、外発的動機付けでもまずは行動を起こすことで、徐々に興味や関心、探究心などが芽生え内発動機付けに変わることもあります。
2種類のメリット・デメリット
内発的動機付けと外発的動機付けのメリット・デメリットは下記の通りです。
メリット | デメリット | |
内発的動機付け | ・達成感を感じやすい ・行動に対して持続性がある ・高い集中力の発揮により生産性が高まる | ・動機付けが難しい ・動機付け方法が明確ではない ・何らかの意味づけをするまでに時間がかかる |
外発的動機付け | ・短期間で効果を感じやすい ・シンプルで実践方法が分かりやすい ・興味・関心がない人のやる気UP | ・効果が長く続かない ・金銭報酬の場合、コストがかかる ・自主性や創造力を妨げてしまう ・仕事自体の価値を見出せない |
下がる理由は?

そもそもなぜ従業員は、モチベーションが下がってしまうのかを理解しておきましょう。結果的にストレスにつながることが大きな原因となっています。
1.裁量が比較的少ない
経験や実績がない若者(20代前半から後半)に多い傾向がありますが、業務に対しての裁量が少ない場合ストレスとなります。そのため、仕事自体のモチベーションが低下してしまっていることがあります。
裁量が少ないと、組織のルールや上司の指示全てにおいて従い続けることになり、自身の行動や考え、意思などが通りづらい、また言いづらい環境になってしまいます。
2.仕事自体に魅力を感じられない
そもそも内容が合っていない、理想と現実のギャップ、やりがいを見出せないなど仕事自体の魅力を感じていない場合、モチベーションが低下します。
我慢して仕事をしているうちに、「自分の人生はこんなことに使っていいのか」など焦りを感じてしまうこともあり、結果としてさらにモチベーション低下につながる可能性があります。
3.達成感がない
同じことの繰り返しで飽きてくるケースも少なくありません。特に目に見えて成果が感じれない場合や、内職の方など「誰の役にも立てていない」という虚無感に襲われることもあるでしょう。
また、次第に虚しさから喜びなどは一切感じられることができず、”仕事が苦痛”であるレベルまで落ちてしまうこともありモチベーションが低下してしまいます。
4.人間関係
現代において1番の原因であると言われています。人間関係に問題があると、どんなにやりがいを感じられる業務でさえも集中できなくなり生産性が下がってしまう可能性があります。
多種多様な人間が集まる組織内で仕方がない場合がありますが、常に否定され続ける、無条件にいじめなどがあるといった環境ですとモチベーションが低下してしまいます。
5.正当な評価がされない
特に外部的動機付けの場合、正当な評価が貰えない場合モチベーションは低下してしまいます。また、どれだけ頑張っても自分に返ってこない、プロセスなどは一切目を向けず、結果や数字だけを重視する会社もあるでしょう。
明らかにスキルや能力が高い従業員でも見合った給料をもらえていない、また「やりがい搾取」といった言葉や態度で支配されストレスを感じ、さらにモチベーション低下につながってしまうケースもあります。
モチベーションを上げる方法

ここからは、モチベーションを上げる方法を徹底解説していきます。
まずは、モチベーション理論でアメリカの心理学者アブラハム・マズロー氏が提唱した人間の欲求階層を解説します。
図のように、人間の最も基本的な欲求は生きていくための「生理的欲求」や生活に関する「安全欲求」が始めにきています。
周りとの繋がりもあり居場所が確保されていると「社会的欲求」まで満たされることになり、ここまで満たしていると「従業員満足度」が向上している傾向があります。
しかし、モチベーションを上げるために企業側が力を入れなければいけないのは、「承認欲求」「自己実現欲求」になります。
ここで重要なのは、ピラミッドの下から順番に欲求を積み上げていかないと適切なモチベーションが維持・向上ができないということです。
目標設定する
まずは、目標設定を行いましょう。長期的な目標や短期的な目標などを立てることも効果的です。
“先月の売り上げ成績から2倍にするためには、○日まで1人◯万円達成、○人アプローチをかけていきましょう”など目標を明確化することでやる気を継続させることができ、見える化できる目標設定はモチベーションが上がりやすくなります。
今後のビジョン共有
今後の経営方針やビジョンを従業員にしっかり共有をしましょう。場合によっては従業全体に浸透していないことがあります。
経営者側が社員へ向けて情報発信をすることはモチベーションを上げるためには重要です。事業計画など「進むべき道」がわからない従業員は、作業自体への価値がなくなりやる気を損ないかねません。
「この会社で働いて大丈夫なのか」「転職した方が将来のためにいいのではないか」といった不安からのストレスを避けるためにも、今後のビジョンを共有していきましょう。
評価基準や評価項目を明確にする
リクルート調査によれば、519名の従業員に調査を行ったところ人事評価制度の満足度・不満足度において「評価基準や評価項目の明確さ」が上位にきています。
人事評価制度があることで働きがいを感じる従業員が多いため取り組んでいる企業は多いです。
このように、「評価基準や評価項目の明確さ」がはっきりしていると「何に頑張って取り組むべきか」が理解できることで従業員はモチベーションが上がります。
インセンティブ制度
業績が高かった従業員に対して表彰制度やインセンティブ制度を設けることは効果的です。これは、ピラミッドでいう「承認欲求」を満たすことにつながります。
例えば、営業であれば毎月の契約件数20件以上獲得するとインセンティブが貰えるシステムをつくると、営業部門のチーム全体が目標に向かって集中できるようになります。
また、表彰された従業員は、周りからの信頼度が高まり仕事自体にやりがいを感じることができます。飛躍した従業員を見ることで刺激になり、他の従業員にも刺激を与えることで組織全体の活性化につながります。
人材育成とマネジメント教育
部下の業務意欲を引き出し、コーチングがしっかりできる優秀なリーダーや、マネジメント能力が高い上司を育成することは従業員のモチベーションに大きく関わってきます。
企業側でこのような人材を育てていくことは難しい部分ではありますが、マネジメント研修・管理職等の採用や育成を通して、優秀なリーダーやマネージャーを輩出することが求められています。
企業が社員に投資することは、従業員にとって「承認欲求」と「自己実現欲求」が満たされることにより、モチベーションが上がります。
オンオフの切り替えの見直し
残業が当たり前、長時間労働が当たり前になっていると従業員のモチベーションは下がるだけではなく、ピラミッドで土台となっている「生理的欲求」が満たされなくなり体調面での不調、パフォーマンス力も低下してしまいます。
特に人事部門の人であれば、会社内の管理職の人と協力をして従業員の適切な労働時間の管理、また有給休暇をとるように促すようにしていきましょう。
上記のような取り組みによって、従業員はオンオフの切り替えがしっかりとできるようになり、モチベーション維持だけではなく向上につながります。
成功事例
ここからは、モチベーションを上げるために対策を行なった企業の成功事例をご紹介します。
株式会社U&S

株式会社U&Sは、大阪でスーパーを経営する企業です。
- 「従業員は楽しくやりがいを持って働けているのだろうか」
- 「社員は今どんな未来を描き考えながら働いているのだろうか」
など、組織拡大によって本部側は見えづらくなっていました。
そこで「従業員の声を聞いてみたい」という経営者としての率直な気持ちを背景にデータを元に組織状態を可視化できるモチベーションクラウドの導入をはじめました。
モチベーションクラウドの結果を元に、徹底的に課題を分析しました。課題となったのは、「理念戦略が浸透していないこと」が課題とわかりました。
- 「私たちは何を目標として仕事をしているのか」
- 「これからどんな会社をつくっていくべきなのか」
という従業員の不安が見えてきた結果、「創意工夫のあるしっかりとした企業理念を作ろう」と組織改善に取り組みました。
経営側の自らの手で理念を創り出し、会社への浸透を実施をした結果、従業員から独自のアイデアが生まれ、事業成果に繋がっていきました。
これは、モチベーションを上げるための項目で解説した「今後のビジョン共有」にあたります。従業員がどこを目指していくか、業務を行う目的はなんなのかを明確にすることでモチベーション向上につながったといえるでしょう。
まとめ
モチベーションを上げるためには、まずは人間の欲求階層を理解しましょう。重要なのは、ピラミッドの下から順番に欲求を積み上げていかないと従業員のモチベーション維持・向上が不可能になります。
またモチベーションには、「内発的動機付け」「外発的動機付け」の2種類がありそれぞれのメリット・デメリットを理解したうえで対策をとっていきましょう。
また企業理念を浸透させることは、従業員満足度を向上させるだけでなく、独自のアイデアが生まれることで「自己実現欲求」を満たすことができます。
従業員のモチベーションを向上させていき業績を上げていきましょう。
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