従業員満足度とは?構成要素と向上させるためのポイントを徹底解説!

最終更新日: 2021/12/01 公開日: 2021/09/29

総務や人事、管理部の担当者は大きな悩みである離職率。そのため働き方改革を行っている企業は少なくないでしょう。

離職率を下げるためには、「従業員満足度」を向上させることが重要です。従業員一人一人、働く環境や仕事内容、責任感や社会貢献を感じられる仕事かなど、日々の業務に満足して働けているかが重要視されています。

本記事では、従業員満足度を構成している要素と向上させるためのポイントを徹底解説します。成功事例も取り入れて解説していくので、取り組み方が分からない方も是非、お読みください。

従業員満足度とは?

従業員満足度とは、従業員が会社で働くことの満足度を表す指標です。「ES」とも呼ばれており、英語「Employee Satisfaction」の略です。

  • 福利厚生
  • 職場環境(社内の人間関係)
  • 働きがい
  • マネジメント

上記のような、給料だけではなく、仕事内容のことやモチベーションなども含まれます。

企業側は、会社で働くことの満足後を高めていくことで、組織をつくっていくだけではなく個人パフォーマンスの向上を目的としており近年、重要視されています。

また、従業員満足度を向上させることは、これからの企業発展や売り上げ向上のためには欠かせない要素です。

従業員エンゲージメント

従業員満足度とよく似た言葉で「従業員エンゲージメント」という言葉があります。これは、従業員が自主的に企業へ貢献をする意欲のことをいいます。

従業員エンゲージメントを高めることでさらに企業発展が期待できるため従業員満足を向上していくことは、従業員エンゲージメントを高めることにもつながってくるので、こちらも欠かせない要素といえます。

構成する5つの要素

次に、従業員満足度はどのような要素で構成されているのか解説していきます。

【1】企業のビジョンへの共感

企業ビジョンとは、企業が思い描く未来・実現していく未来のことをいいます。また、どのような価値を顧客に提供するのか、どのような方向性で社会貢献していくのか、全体を通しての方向性も含みます。

この企業ビジョンに従業員が共感しているかで、従業員満足は大きく変わってきます。共感している従業員は、企業への信頼感も高く、自発的に企業に貢献しようとする従業員エンゲージメントも高い傾向があります。

引用:リッツ・カールトン公式採用HP

世界トップクラスのラグジュアリーホテル、リッツ・カールトンでは企業理念や理念方針をしっかりと進めていくことで、世界的に恥じないサービスの提供をし顧客を魅了しています。

上記のように、企業ビジョンが従業員にしっかりと浸透していると、従業員が自発的な行動を取るため、顧客側から大ききな支持を得ることができます。

  • 従業員が企業に対しての期待感、ワクワク感を持てる
  • 働くことへの「誇り」を持っている

このような効果をもたらすことは、従業員満足度の重要な要素の1つです。

強制的に理念を押し付けていないか

企業ビジョンの共感は重要だが、強制的に共感させようとしていないか確認しておきましょう。組織改革、従業員満足度向上対策の際に企業側が見落としがちな要素です。

  • 元気すぎる挨拶を強制的にやらせる
  • なんでもかんでも“ワクワク運動”などと名付けて業務全てに取り組ませる
  • やりがい搾取

最終的には、ワクワクや元気といったものがベストではありますが強制的、ましてや頭ごなしに取り組ませてしまうと、従業員の負担になってしまいます。

日頃の業務が、企業ビジョンとどのような結びつきがあるのか詳しく説明し、理解させることも従業員満足度の重要ポイントです。

【2】マネジメントについて

日々の業務を行なっていくうえで、マネジメントに納得しているかどうかも従業員満足度の重要な要素です。

マネジメントとは、「管理」「経営」という意味があります。ここでは、“上司が部下に対して、組織で成果を出すための管理・行動全てのこと”と定義して解説します。

部下の考えていることを理解して、適切なコミュニケーションを取り、仕事内容や成果を把握して、しっかりと称賛しているのかで従業員満足度はとても変動します。

このように、従業員満足度は金銭的報酬だけではなく、非金銭的報酬も重要要素です。部下を放置したり、意図的にコミュニケーションが取れない社内の雰囲気になっていないかなど、上司のマネジメント力で従業員満足度は低下してしまう可能性があります。

企業側は、管理スキルの向上、また上司自身の従業員満足度を上げていための「教育プログラム・研修」または「管理者に対しての総合的な支援」を検討していきましょう。

部下に権限委譲をしてみる

部下の業務を把握して、しっかりと称賛することは重要ですが、権限委譲することでさらに、承認感を与えることもできます。

もちろん業務丸投げは良くないありませんが、目指すべきゴールをしっかりと伝えて、あとは「やり方は任せる」といった権限委譲は効果的です。

業務を動かしていくうえでの、判断を任せるというマネジメントを行うことで、従業員の行動や姿勢に変化が現れることがあります。

企業側は、上司の管理業務の負担をあまりにも大きくしてしまうと会社全体に悪影響を及ぼす可能性があります。また、従業員満足度は低下してしまうため適切な業務振り分けが行えているか一度見直してみましょう。

【3】会社貢献、社会貢献

日頃行っている業務が、会社の業績に貢献できているか、また社会に貢献できているかを把握しているかどうかは従業員満足度の重要要素です。

毎日の仕事が社会的に意義を感じれなかったり、会社の業績に影響を与えていないと感じてしまうと従業員満足度は下がってしまいます。また従業員エンゲージメントも低下傾向です。

職種によって達成感がなかったり、数字を可視化できなかったりと、見えにくい業種もあるため課題としている企業も少なくありません。

  • 経営側やマネジメント側からの業績共有やコミュニケーション
  • 従業員全体、部下、上司関係なく互いに承認、関心を持つ

上記を意識することで、従業員満足度は高まり働きがいを感じる従業員を増やしていくためには、重要ポイントとなります。

【4】人間関係

どの業界でも重要視されている人間関係の構築は、従業員満足度に大きく関わっています。2017年の時点では、内閣府が行った調査で、「職場の人間関係」が離職理由で上位を占めていると判明しています。

現代は、IT化やコロナ禍の影響で在宅ワークやリモートワークが主流となってきているため減少傾向にあります。しかし、情報伝達のスピード向上や人間関係の悩みが減少傾向の一方で、

  • 著しいコミュニケーション量の低下
  • 一人当たりの業務負荷増加
  • 従業員同士の興味関心を感じれず「【2】マネジメント・【3】会社貢献、社会貢献」に関しての、満足感や達成感を感じれない

といったように、従業員満足度が低下しているケースもあります。

どんな場面でも「社員全員のコミュニケーション」「従業員全体での興味関心を持ち合う」ことが従業員満足度を構成している重要要素です。

【5】快適な職場環境

職場環境は、従業員満足度を構成している重要要素です。

  • 充実している就業環境・サポート
  • 従業員がストレスや不自由がない設備や労働条件
  • ライフバランスにあった就業規則
  • 従業員が活用しやすく配慮された福利厚生

といった、要素が該当します。

女性が多い企業だと、この職場環境の快適さや福利厚生、サポートが重要視されています。また、高齢化社会であるため職場環境の改善や対策が非常に重要な項目になってくる可能性が高いです。

向上させるためのポイント

ここからは、従業員満足度を向上させるためのポイントを具体的に何をすればいいのか、どこにアプローチすればいいのか大きく2つに分けてみていきます。

  1. 動機付け要因を増進:満足度が向上する要因を充実させる
  2. 衛生要因の改善:満足度が低下してしまう要因を改善する

上記の2つのポイントをふまえて解説していきます。

職場環境の見直し・整える

従業員が働きやすい環境、モチベーションが向上する・維持しやすい環境が整っているか見直していきましょう。

環境を整えることは、業務の効率が改善されます。円滑に業務を進められることで従業員満足度が向上し、離職率の改善につなげることもできます。

会社の設備だけではなく、

  • 柔軟性のある働き方が推奨されているか
  • 研修やセミナー、従業員のスキルアップ、キャリアアップをサポートする体制

などが整っているかも環境を見直すうえでの重要ポイントです。

企業ビジョンの共有

企業ビジョンを共有することで、自発的な行動とる従業員が増えていきます。先程の例でもあげたリッツ・カールトン会社では、企業ビジョン共有で大きな成果を出しています。

企業ビジョンがうまく伝わっていないと、どんな組織改革を行おうとしても従業員は「振り回されている」と思われてしまう可能性があります。

企業ビジョンを従業員に落とし込むことは、仕事に対するモチベーションにも大きく関わってくるため、従業員満足度の向上だけではなく生産性の向上にも効果的です。

従業員の意見を取り入れる

従業員満足度を調べるうえで、アンケートや上層部との面談といった方法を取り入れた際に、従業員から意見を聞くかと思います。

その意見を聞くだけではなく、積極的に取り入れていきましょう。上司の立場や経営者側から気付けないことが多いため、従業員からの意見は貴重です。

この意見を取り入れることで、売り上げ向上などに後々つながってきます。

福利厚生の充実

  • 交通費支給、家賃補助、在宅手当など
  • 食事補助、スポーツジム、育児預かり支援(会社独自の福利厚生)
  • 研修制度、制服支給

上記のような、福利厚生は従業員満足度を向上させるための重要ポイントとなる場合が多いです。

長期休暇・有給休暇など、法定外の休暇を用意することは長期にわたる人材を定着させるためにも有効です。

インセンティブの支給

チームや組織全体の目標に対して、それに見合ったインセンティブを支給することは、従業員満足度の向上に適しています。

自身の成果が数値化され、評価されると成功体験となりモチベーションも維持できます。努力次第でインセンティブを受け取れる社風ができれば、自社の強みとなり、他社との差別化も図れます。

実務や業績だけではなく、他部署からのフィードバック、表彰制度などを取り入れている企業もあり、非金銭的報酬で従業員満足度を向上させることも可能です。

責任のある仕事を与える

それぞれの従業員に対して、特徴や得意なことは変わってきます。スキルや経験に合わせて責任のある仕事を任せると、従業員はやりがいを感じ従業員満足度は向上していきます。

転職サイトで有名なdodaでは、「転職理由ランキング」を調査した結果「他にやりたい仕事がある」という理由が1位でした。(2019年)

離職率を下げるためには、従業員にとってのスキルアップや責任のある仕事を任せることは、やりがいを感してもらうための重要要素です。

従業員満足度を向上させた企業の成功事例

従業員満足度を向上に成功した企業の事例をご紹介します。

Speee:仮眠スペース

引用:Speee公式HP

日本の情報産業IT企業の株式会社Speee。

各フロアに、仮眠が取れる“お昼寝スペース”を設置し、お昼寝を公認しました。「雑魚寝用のスペース」「布団が用意されたスペース」「リクライニングソファのあるスペース」など、漫画喫茶のような個室も用意されています。

利用用途は、お昼だけなどと限定はせず、企画書の制作に集中したり体調が悪い時は、横になりながら作業を行ってもいいようになっています。

こういった取り組みにより、仕事の生産性を上げるだけではなく従業員からは、

「外出が続いて足が重いときなど、やはり一休みすると体が楽になります」

「いざとなったときにそこに逃げ込めるというのは、心理的な安心感を得られます」(女性社員)

引用:私たちの働き方改革

上記のように、心理的な安心感なども与えられていて従業員満足度が向上しています。

DeNA:シェイクハンズ制度の導入

引用:株式会社ディー・エヌ・エー

モバイルゲーム開発や電子商取引サービスを行っている株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)。

生産性を最大化させるために、2017年8月から「シェイクハンズ制度」の導入を開始しました。上司からの承認などなしに、本人と異動先の部署が合意すればどこの部署へも異動できる制度です。

DeNAでは、月に1回「キャリアマネジメントアンケート」を実施し「自分の力を最大限発揮できているか」という質問に対して“60%ができている”と回答。この結果から、残りの“40%は発揮ができていない”と思って働いている結果になってしまっていました。

残りの40%の従業員に、自分の力を発揮できる場所を見つけて活躍してもらう方法を考えたときに、シェイクハンズ制度が導入されました。

導入されてからは、自分の強みややりたいことを考える人が増加し、熱意を持って自部門の業務を発信する従業員が増えました。やりたいことが見つかれば、気軽に異動ができるため、従業員満足度が向上し離職率の低下にもつながりました。

参考:NRNOTE|「マネージャーの意識が変わった」DeNA人事制度シェイクハンズ|運用から1年経った感触を聞いてみた

まとめ

従業員満足度とは、従業員が会社で働くことの満足度を表す指標です。

給料だけではなく、仕事内容のことやモチベーション、マネジメント体制なども従業員にとって重要視されています。

  • 職場環境を整える
  • 企業ビジョンを共有する
  • 従業員の意見を取り入れる
  • 福利厚生・インセンティブ制度の取り入れ
  • 責任のある仕事を任せる

上記のポイントの見直しや改善を行っていけば、成功事例の企業のように離職率も低下します。少しずつ従業員満足度を向上させていきましょう。

最終更新日: 2021/12/01 公開日: 2021/09/29
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