
新型コロナウイルス感染症の影響は、多方面で広がりを見せています。
「このままの営業スタイルではまずい…」
「経営戦略を変えていかないと…でもどうすれば?」
と頭を悩ませている経営者の方も多いのではないでしょうか。
そんな中、新しい営業の形として注目されているインサイドセールス。実はインサイドセールスは日本人に向いている営業の形なのでは?とも言われています。
インサイドセールスとは何か、どのような特徴があるのかについてをこの記事で解説していきます。
新しい営業の形、インサイドセールス
インサイドセールスとは内勤型営業ともいわれ、相手先に行かずに営業を行うことをいいます。
これまでの日本では相手先を訪問するフィールドセールスという形の営業が多い傾向にありました。なぜインサイドセールスが日本で普及しているのでしょうか。
インサイドセールスの背景
インサイドセールスはアメリカで生まれた営業方法です。アメリカは国土が広いため、日本のように訪問営業を行うことが非常に難しいという背景から、積極的に行われている営業方法となるのです。
アメリカでのインサイドセールスは電話やメールを活用して行われており、2000年代に入ったころからはインサイドセールス専門ベンダーも登場し、キャリアパスも確立されてきています。
インサイドセールスによる営業成績は?
とはいえ、今まで訪問をしてきた企業にとって気になるのはインサイドセールスを行っている企業の営業成績ではないでしょうか。
「2017 Sales Trend Research:Inside Sales vs. Outside Sales」によると、売上高5億ドル以上の企業のうち約3割はインサイドセールスを行っているという結果が出ています。
一般小売業、いわゆるリテール業を除く市場全体を見ると43.5%の企業がインサイドセールスを行っており、米国においてはインサイドセールスとフィールドセールスは、ほとんど同じ割合で行われています。
さらに米国においてはフィールドセールスにおいても日本のようにすべてを訪問するのではなく、45%の時間を電話に費やしているため、もはやインサイドセールスという手法が主流になりつつあるといえるのです。
このデータは2017年時点のもの。新型コロナウイルス感染症が蔓延し、訪問営業が自粛あるいは拒否される傾向にある現在ではますますその需要が高まっているといえるでしょう。
インサイドセールスの基本はコミュニケーション!
電話やメール、チャット機能を駆使した営業と聞くと、日本でもテレフォンアポイントやテレフォンマーケティングなどがありますが、インサイドセールスはこれとは異なります。
テレアポやテレマは電話をした時点で商品を売り込んだり、アポイントを取り付けたりしますが、インサイドセールスにおいては電話やメールをしている時点で商品を売り込むことはありません。
電話やメール、チャット機能を駆使してコミュニケーションに軸をおき、コミュニケーションの中で顧客のニーズを知りつつ、情報の提供を行います。
この過程の中で顧客との商談が成約できると見込んでから、初めて顧客のもとへ訪問をして、商談成立へと結びつけていくのです。
連絡を絶やさずにこまめに情報提供行い、相手との信頼関係を育成していくこともインサイドセールスにおけるポイントとなります。
なぜ日本でもインサイドセールスが普及し始めた?
日本でインサイドセールスが認知され始めたのが2005年頃とされています。外資系日本法人の一部やアーリーアダプター層がこの頃に徐々に導入をはじめ、以降、一般企業にも普及し始めていると考えられています。なぜ、日本においてインサイドセールスが普及し始めたのでしょうか。
人手不足と働き方改革がインサイドセールスを底上げした
現在、日本では超高齢化の影響によりそもそも働き盛りの人口が少なくなっています。
内閣府が2019年10月時点にまとめたデータによると15~64歳のいわゆる働き手となれる世代の構成割合は59.5%となります。
ですが、2065年には働き手となる世代の割合は2019年の半分になることも考えられており、これからどんどん人手不足が進むことが予測されているのです。
これに加えて、働き方改革の声を上げる企業が増えてきたことによって、営業ができる時間も短くなっています。
少ない人手と少ない時間で確実な営業成績を得るために普及したのがインサイドセールスであると考えられています。
顧客のニーズに合わせた営業方法が求められる
インターネットが普及した現在、営業担当がフィールドセールスを行う前に、顧客はインターネットを活用してさまざまな情報を調べられるようになりました。
企業の情報はもちろん、同じ商品を扱うほかの企業の情報、さらには、自社にとってよりよい商品についてのリサーチを行うことができるようになりました。
アポを取って、訪問するころにはすでに情報収集を終え、他の企業の商品に気持ちが流れているなんていうことや、インターネットで得られなかった高度な質問を営業担当に投げかけられることも考えられます。
そこで即座に答えられなければ企業の信用を失いかねません。確実に顧客のニーズに寄り添っていくためにはインサイドセールスが必須となるといえるのです。
インサイドセールスと相性の良いビジネスの増加
近年急速に普及を見せているサブスクリプションサービス。月会費を払うことでさまざまなサービスを受けることができます。
インターネット広告など気軽に情報を得られ、契約はもちろん、解約もインターネット上で短時間で手続きができるこのサービスはフィールドセールスよりもインサイドセールスとの相性が良いと考えられています。
このようにインサイドセールスと相性の良いビジネスが増えてきていることもインサイドセールスを後押しするきっかけとなったといえるでしょう。
インサイドセールスを行うメリット
インサイドセールスを行うことで、企業側にどのようなメリットがあるのでしょうか。
時間と人を有効に活用し、1日当たりの商談数の増加
フィールドセールスと異なり移動をしなくても良いため、移動時間をセールスのための時間に使うことができます。
またフィールドセールスに割いていた人数で、フィールドセールスの倍以上、顧客と接点を持つことができます。商談数の増加につなげることもでき、これが最大のメリットであると考えられています。
従来のフィールドセールスではアポしかとっていないということもあり、商談が成約できるかどうかは営業をした人間の腕によるところとなります。
つまりは成約する確率が明確でないままに営業をしていたということになるのです。
しかし、インサイドセールスを活用することである程度、成約が確実な顧客へとフィールドセールスを行うため、成約する確率は従来よりも高いものとなります。
少ない時間と人を有効に活用しつつ、多くの成約につなげていけるのはインサイドセールスならではと言えます。
顧客との良好な関係性が築ける
インサイドセールスでは、電話やメール、チャットを通じて顧客が欲しいときに欲しい情報を提供することができます。
また、常にアプローチをかけるのではなく顧客が必要とするときに必要とされるフォローをすることができ、まさにつかず離れずの関係を維持していくことができます。
必要なタイミングで丁寧に顧客に寄り添うことができるため、顧客のロイヤルティを向上させ、まさに良好な関係を築き続けることができるのです。
「今すぐこの商品を使いたい」という顧客だけでなく、「今は契約時ではないけれどいずれは使いたいと考えている」検討ベースの顧客も囲い込んでおくことができるため、長期的に見ても営業成績を上げていくことができるのではないでしょうか。
ウィズコロナ、アフターコロナを見据えてインサイドセールスの活用を
新型コロナウイルス感染症が猛威を振るい、ウィズコロナ時代の会社経営が難しい時期はまだまだ続くことが予測されます。
アフターコロナの時代に突入しても、以前のような状態に戻るのではなく、ウィズコロナの時代に得たものを活用していくことが考えられます。インサイドセールスは今後もますます活用されていくことでしょう。
これからの時代を乗り切るためにも、インサイドセールスをぜひ会社経営に活用していってください。
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