
ULSSAS(ウルサス)を知っていますか?一言で表すと、「SNSを使ったマーケティング」です。SNSが発達している現在では、意識すべき手法といえます。
とはいえ、「従来の手法と何が違うのか」「ビジネスにどのように活用すればいいのか」と疑問に感じる方もいらっしゃることでしょう。
本記事では、ULSSASの概要や従来の手法との違い、ビジネスに活用するポイントなどを解説します。
ULSSASとは?概要を解説

まずは、概要を詳しく見ていきましょう。
ULSSAS(ウルサス)とは?
「ULSSAS(ウルサス)」とは株式会社ホットリンク社が提唱した言葉です。SNSを使用した、購買行動の一貫を表しているマーケティングのフレームを指しています。
また、以下の英語の頭文字から作られた言葉です。
- UGC:ユーザー投稿コンテンツ
- Like:SNS上で「いいね!」や「リツイート」などの反応
- Search1:SNS検索
- Search2:Google・Yahoo!検索
- Action:購買
- Spread:拡散
例として、上記の購買行動を具体的に挙げると以下の通りになります。
- U:おすすめの商品やサービスの写真や情報を消費者がSNSで投稿
- L:投稿を見た人が興味を持ち、「いいね!」など反応する
- S:「もっと見てみよう」と気になり、SNS内で検索
- S:「詳細を知りたい」とGoogleやYahoo!などの検索エンジンで調べる
- A:商品やサービスを購入
- S:購入した人が、SNSで投稿し拡散する(①へ戻る)
上記のサイクルを繰り返し、商品やサービスの認知が消費者へ広がる仕組みを示したフレームがULSSASです。
企業側がSNSや広告を活用して消費者に認知活動をするのではなく、消費者がSNSで発信して、自然と認知が広がることが特徴です。
SNSの存在が当たり前となっている現在、ULSSASを理解することは重要だと考えられます。
効果的なULSSASに重要な「UGC」
効果的に取り入れるためには、質の高い「UGC」がポイントです。
UGCとは「ユーザー投稿コンテンツ」を指します。具体的にはSNSの投稿やブログ、電子掲示板やそこに書き込まれたコメントや評価などの「消費者が発信したコンテンツ」です。ULSSASの頭文字「U」の部分に当たり、循環の起点の重要な部分になります。
UGCの質が高ければ、良いULSSASの循環が生まれ、認知の広がりが活性化します。そのためには、UCGの元の情報である商品やサービスの質が良いことが大切です。商品やサービスが良いと、「すごく良い商品だった!」「他の人にも知ってほしい!」といった消費者のプラスの感情から、自然とUCGの質が良くなります。
質の高いUCGを発生させることが、活性化のために重要だといえます。
従来のマーケティングフレームとULSSAS

概要が分かると、「従来の考え方とは何が違うの?」「具体的なメリットは?」と疑問に思う方もいらっしゃることでしょう。それぞれの違いやメリットを知ることで、より効果的に活用できます。
従来の主な考え方との違いや、メリットを見ていきましょう。
従来のマーケティングフレームの「ファネル」
従来のマーケティングフレームには、主に逆三角形型の「マーケティングファネル」が使用されています。(「ファネル」を日本語にすると「漏斗」で、逆三角形を指す)消費者が商品を購入するまでのプロセスを示した「AIDMA(アイドマ)」がベースになっています。
消費者が商品を購入するまでの段階を表し、消費者の段階別にアプローチをすることで効果的に購入まで繋げられる、といった考え方です。
AIDMAとは、以下の英語の頭文字から取った言葉です。
- Attention:注意
- Interest:関心
- Desire:欲求
- Memory:記憶
- Action:行動(購入)
消費者の人数はAIDMAの「Attention(注意)」から「Action(購入)」に向かって減るイメージで、図に表すと逆三角形型になります。
ULSSASとマーケティングファネルとの違い
両者の違いは何でしょうか?
マーケティングファネルは、逆三角形型のマーケティングフレーム。その形を見る通り、広告などを使用して企業側が認知を広げる施策を継続しなければ、購入する消費者が少なく限られてしまう現象が起こるのです。
一方でULSSASは、フライホイール型のマーケティングフレーム。良質なUGCが存在していると、企業側が認知を広げる活動をしなくとも、SNSで自動的に認知が広まるサイクルが起きます。
自動的に認知の活動が行われることが、従来の考え方とは大きな違いです。
ULSSASをビジネスに活用するメリット
ビジネスに取り入れると、主に2つのメリットがあります。
一つ目は「コストが削減できる」。
従来のマーケティングファネルでは、認知を広げるために広告費やなどが継続的にかかることになります。ですがULSSASでは、SNSで自動的に認知が広がるため、広告費を削減することができます。
二つ目は「商品やサービスの質と顧客満足度が上がる」。
ULSSASには質の良いUGCの存在が必須。そのためには、消費者がつい「周りに教えたい!」などと反応するような商品やサービスを提供する必要があります。すると必然的に、商品やサービスの質が上がり、顧客満足度も比例して上がります。
結果として良いUGCが生まれ、効果的なULSSASの循環が発生してビジネスが良好になるのです。
効果的なULSSAS活用のために重要なこと

主にSNSにて自動的に認知が広まるのが特徴ですが、裏を返すと企業側ではコントロールできない部分も存在するということ。マイナスに働くと逆効果になってしまいます。
上手く取り入れるための注意点や、重要なポイントを紹介します。
UGCが発生しやすい商品やサービスを提供
良質なULSSASにはUGCが重要。そのためには「素晴らしい商品だ」「周りに教えたい」など消費者が感動し、SNSで発信したくなるような商品やサービスを提供することが必要です。
UGCが発生しやすい商品やサービスの特徴は、
- 周りに教えたい、共有したい要素がある
- 自分を表現する要素がある
などです。
例えば、本や音楽、化粧品、写真映えする食べ物やなどは上記のポイントを含んでいるため、よくSNSで投稿されています。
「消費者が興味を持ち、反応することは何か?」を意識し、市場を分析して商品やサービスを作りましょう。
ターゲットがどのSNSを活用するかを分析
実際に商品やサービスを購入するターゲット層が「どのSNSを活用しているか?」を考えることも重要です。
気軽に拡散しやすいSNSとして、InstagramやTwitterなどがあります。
例えばInstagramだと、20代から30代の女性のユーザー層が多いといった特徴があります。もし商品やサービスのターゲットが「20代から30代の女性」の場合、Instagramでの拡散が考えられます。そのため「写真映えするもの」や「写真に撮りたくなるもの」だとInstagramで発信されやすい、と予測できますよね。
UGCを発生させやすくするために、質の良い商品やサービス作りと合わせて「ターゲットがどのSNSを活用しているか?」を意識しましょう。
間違った情報が出回っていないか?を確認
ULSSASでは消費者が自由にSNSで発信するため、中には正しくない情報や企業側にとって不本意な情報が出回る可能性もあります。すると循環の作用が逆効果になってしまい、企業イメージや信用が損なわれ、売上が下がることにもなりかねません。
マイナス情報が出回るリスクをふまえて「間違った情報などがSNS等で拡散されていないか?」など、定期的に企業側が確認するなどの対処をしましょう。
ULSSASを活用してビジネスを発展させよう

本記事では、ULSSASの概要や従来のマーケティングフレームとの違い、ビジネスに活用するためのポイントを中心に解説しました。
SNSの存在が当たり前の現在、ULSSASを理解し活用することがビジネス発展への近道。そのためには、質の良い商品やサービスの提供が重要です。
上手くビジネスに取り入れ、良い循環を作り出しましょう。
年商5億円を超えさらなるスケールアップを目指す経営者必見!
あなたのビジネスをスケールアップさせる集客と組織作り、
さらに、成功事例やここだけのお得な内容をお届け致します。